ボランティア活動等

9月10日堀口友子氏 ネパール大地震現地復興支援報告

2015年4月25日11時56分にネパールの首都カトマンズ北西77km付近で発生した地震で、以前より現地に在住し、日本語学校の教師やトレッキングのコーディネーター、周辺国へのツアーを企画運営している堀口友子氏より、現地復興支援に於けるこれまでと現状の報告をいただきました。以下 聞き及んだ事を、報告させていただきます。

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・地震発生時にカトマンズ近郊の自宅(カトマンズ国際空港近くナヤンバネソール)で被災された

・前日まで行っていた日本語クラスで使用していた建物は倒壊していた

・無事であった自分は、被害に遭った方々に何が出来るかを考え、ネパールの知人と連絡を取り、支援の方法を協議し、可能なところから被害状態の情報収集をした。

・多くのネパールの人々が、「助かった自分は、もっと大変な人々を助けるべきだ」という考えを持ち、行動をしていることに驚いた。(普段の国民性は非常にのんびりしている。←良い意味で。

日本の感覚でいると「大丈夫か?」と聞きたくなるぐらい、いい加減に映ることもしばしば)

・調査支援の為訪れたサク―村の近くで強い余震に合った。この時の余震で弱っていた建物が音を立てて崩壊し、村が大きな砂ぼこりに包まれたのを見た。

・長期使用を想定していない、中国からの支援物資で届いたテントは、日照と降雨の繰り返しにより劣化が早く、破損した個所にコメ袋などの厚手のビニール袋で補修し使用せざるを得ない状況になっている。

・これから冬季が訪れるが、毛布は嵩張るため、山岳部などの村に十分な数を手運びすることが困難。(冬季の暮らしが心配なため住環境改善を優先事項としている。)

・現在は、政府より一人15000ルピー(一万円弱)の支援金が支払われる事となっているが、身分証明カードが必要という条件と、人口の20%と言われる識字率の低さもあって、全ての人にその支援が行き届く事の困難さが指摘された

・甚大な被害を受けた地域でも、観光資源として重要性を持つダルバール広場(世界遺産)や市内都市部(あくまでネパールにおける都市部)などは復興も早く、また 山岳地帯でも比較的高度の高い村落にはヘリコプターによる支援物資の投下が可能なため、物資が届かないということは減少している。

・都市部とヘリコプターによる支援が可能な地域以外の「間に位置する」村落には中々物資が届かず、忘れられているように感じる事もある。

・上項の村落の内、自身が訪れることが可能な地域に自身の出来る範囲で物資を届けるなどの支援活動を続けている。

・従来の生活環境の中で、経済的に余裕がある者から、必要な資材や物資を手に入れやすく、経済的困窮者の現状との差が拡大している。

・上項の経済的競争の結果、物資や資材の不足と高騰を招いている。

・現在は雨期の為、活動が制約を受けざるを得ず、支援が遅れたままで今後の冬季の訪れに大きな不安を感じている。

・住居(ドーム型仮設)の建設に支援金を使用している。(他の支援者の支援金と合わせて29棟の建設がされている。今後も可能であれば建設し引き渡しを勧めたい【補・一棟約50000ルピー】)

・住居の建設は政府の許可なく無断で出来ないため、手続きなどの折衝に時間が掛かる。

・住居の建設と支給順序に関しては、村の人々に決めてもらい、これまでの住居の倒壊や経済的困窮者・今後の生活の立て直しが困難な者から優先に引き渡してゆく事となっている。

・資材の枯渇による価格の急騰で嵩む費用や建設のための人件費を少しでも抑えるために、実際に住む予定の支援対象者や村の若者などで建設作業をしている。(骨組みの為のスレート鉄骨のドーム状への成形は、村に一軒だけある鉄工所で行い、壁面などに使用するトタン板は面ではなく巻の状態で仕入れて使用する際に必要な大きさに切り分けて使用している。)

・支援を続ける中で「支援を受け続けることをよし」としない、支援を受けることで、出来うる限り早い「自立した生活」を取り戻すことを希望する人々の多さに、「支援をしてあげる」というような「上からの目線」にはならない様、自身の姿勢を慎重に見極めながら活動を続ける事の大切さを強く感じている。

・今後の生活のために就労先を求める人々に多く相談をされる。(就労の困難さの問題)

・学校など、教育機関の復興の早急性を強く感じている。(文房具など物資の必要性・壁面が無くなったり、床が無く地面剥き出しの環境など)

・現在の劣悪な教育環境も勿論の事、これからのネパールを背負ってゆくこどもたちが少しでも良い環境で教育を受け続けることが出来るにはどうすればよいのかを、政府だけの仕事にせずに考え、願い、ほんの少しでも行動したい。(教育に従事する者の意識に、教育内容・学習量・質が大きく左右されている)

・これからもネパールの人々の今後を考慮しつつ、「出来うる範囲」の支援を惜しみなくしてゆきたい。

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堀口友子氏談

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